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他共用部

外階段廊下にウレタン防水材や長尺シートの工事種類とおさめ方

By 他共用部, 長尺シート, 防水担当の日誌

今回は、階段や廊下の防水工事についての解説です。防水剤というのは、さまざまなメーカーから用途別に数多くの種類が出ています。

しかし、お客様が『防水工事』と検索をすると、おすすめとして出てくるのは長尺シートなどで、そこまで種類があるようには見えません。
今回は階段という箇所を使って、防水剤の種類や効果、そしてなぜ金額が違うかについて解説致します。

 

外階段の防水工事とは

アパートやマンションなど、外階段の工事をよくご相談いただきます。

外階段の中には、鉄階段やコンクリート製の階段がありますが、この階段も建物の状況によって施す防水工事はさまざま。

まずは代表的なものを4つご紹介します。どちらも防水工事の補償期間は2年です。

 

ウレタン塗膜防水密着工法

一般的なのは、ウレタン塗膜防水密着工事です。この工事は新築時にやることが多い工法となります。

なぜ新築時かというと、非常に工程が多く塗り重ねが必要なため、乾燥させるために階段の上を誰も歩かない日数が必要となるからです。

そのため、居住者のいるアパートなどの場合は、階段の左半分、右半分に塗る箇所を分けて工事する必要があり、作業だけで6〜8日ほど(1日に2回塗り出来る等、条件によって違う)の時間を要します。

 

超速硬化ウレタン吹きつけ リムスプレー工法

ウレタン塗膜防水と比べて、この超速硬化のリムスプレーは、朝6時から作業すれば夜には階段を使用することができます。

居住者にかかる負担がすくないところから、アパートのオーナー様に喜ばれる工法です。しかしこのスプレーのデメリットとして、防水膜が切れやすいというのがあります。

段鼻部分や蹴り込み部分、階段の立ち上がり部分は靴の先で蹴りやすく、革靴などでこの蹴り込みを蹴ると、そこからリプスプレーのコートが切れてしまうのです。

使用頻度の高い階段には不向きです。

 

タキステップ3W35等

最近階段の防水工法としてトレンドになっているのが、この長尺シートです。

長尺シートは塩ビの防水シートで、耐久性は10年といわれています。

しかし、先日長尺シートを貼って10年経過したお客様のお宅で現場調査に伺ったところ、まだ長尺シートは綺麗なままでしたので、幅木のみ施工をしてあと10年みましょう…となりました。

それくらい耐久性のある防水シートなのです。

〔参考ページ:長尺シート〕

長尺シート

主に平場と呼ばれるフロア部分などに使用しますが、階段に貼ることもあります。防滑性、防音性、もちろん防水性があり、摩擦に強く、耐久性に優れている。防水剤として、非常に優秀な建材です。

しかし、この長尺シートはどの階段にでも使えるわけではありません。

この間も、とあるマンションで鉄階段に長尺シートが貼り込んで有り、表面は長尺シートで覆われているため階段の背部に水が流れ、階段の裏側がサビだらけになっていました。

正しい用法で、正しく施工すればとても良い効果がでる長尺シートですが、用法を間違えると剥がすこととなり、長尺シートの工事費用は塗装よりも高額なため、大変な出費となってしまいます。

 

タキステップ5W6W等

塩化ビニル樹脂を主原料とした、段鼻部と踏み面が一体になっているシートです。

長尺シートはフロアにも晴れるのに比べて、このタキステップは名前の通り階段に特化しているシートといえます。

防滑エンボスと適度なクッション性があり、階段での転倒などをおこしにくいため、学校や屋内施設などにも使用されている防水剤です。

タキステップは貼る階段によって、使用するタキステップの種類が変わります。通常の鉄骨階段はタキステップ3W、縞鋼板の場合はタキステップ3Sです。

コンクリートモルタル系は5W、6Wなど。一口にタキステップといっても、使用用途によって種類がさまざまあるため、これもまたプロによる見極めが必要となります。

ちなみに、タキステップ3Wと3S。この二つの違いは、シートにスポンジが入っているか入っていないかです。

3Wはフラットな面に貼るためスポンジが入っていません。タキボンドでしっかりと階段に密着します。

タキボンド

3Sは縞鋼板のデコボコに対応するためにスポンジが入っており、使用できるものの、接着面が甘く、サビなどが入りやすい傾向も。

最悪、高額な費用をかけて貼り付けたタキステップを剥がすことになりますので、ご自身の家に合ったタキステップを選ぶ必要があります。

以上4つです。

 

〔参考記事:階段の長尺シート施工前・施工後〕

保土ヶ谷区のマンションの廊下・階段の長尺シート工事

これ以外にも、防水材はいろいろあります。どれも良い面がありますが、使い方を間違えると貼り替え時に大変な出費となってしまうものも。

僕はよく塗料やこうした防水材を薬に例えるのですが、どんなに効くとされている薬も、病名と薬が合っていなければ薬の効果を発揮できません。薬の処方が間違ってしまったら、治るものも治らないのです。

ここからは、建物の条件によってどのように防水材を使い分けるのかを、ご説明致します。

 

マンションなどに多いウレタン塗膜防水とタキステップや長尺シートの複合工法

マンションの外階段などの場合、コンクリートのササラ部分や蹴り込み部分にウレタン防水の工事をし、平場や階段部分にはタキステップや長尺シートを貼る複合工法などがあります。

踏面部分は防滑効果を高めるためタキステップ等、その他の部分はウレタン塗膜防水にすることによって、階段の角に水が溜まらないように仕上げるのです。

こうした防水剤の良い面の相乗効果だけではなく、悪い面をカバーするために複合工事がうまれ、職人の知恵が必要となります。

〔参考動画:マンション廊下と階段の長尺シート〕

 

鉄骨階段に長尺シートを施工する

鉄骨階段は、どんなに表面のサビを落としても、サビが内在することを把握するのが大切です。

内在するサビをできるだけ押さえ込むことが、塗装する上で何よりも大切と言えるでしょう。

しっかりとケレン作業をし、メーカーの推奨する金属プライマーを塗れば、長尺シートを乗せることができます。

しかし、この写真のようにササラ部分にサビが出てしまうと、水の溜まる角から塗料がまくれ、最悪長尺シートの下に入り混んでしまいます。

そうならないためにも、定期的な塗り直しが必要なのです。もちろん、長尺シートが向かない階段もありますので、よく塗装業者に相談をしましょう。

 

タキステップの防水効果だけでなく見た目の美しさを重視する

 タキステップの実質的な効果とはズレますが、タキステップの美しさを追求する工事もあります。

階段のほとんどをタキステップで仕上げたのですが、最後の立ち上がり部分だけは階段の幅も形も違ったため、あえてタキステップではなくウレタン塗膜防水で金物のステップをつけました。

このように仕上げれば、1段目のアンバランスさを強調することなく美しい状態でおさめられます。防水材の効果とは少し違いますが、こうした見た目への気遣いは、その材料に精通した職人だからできることなのです。

〔参考動画:タキステップとタキシート〕

 

その他階段の防水塗装

 これまで紹介した防水剤以外にも、コンクリート階段に立柱式駐車場などで塗る塗料を塗っているお宅もありました。

駐車場などに使用する塗料のため、非常に防水効果の高い塗料です。しかし、それと比例するように値段も高くなります。

それ以外にも「スポーツ床仕様」といった塗料もあり、塗料の効果だけでみると、本当にいろいろな防水工事方法があるのです。

 

防水工事はどうおさめるかが大事

防水工事というと、なんとなく階段の上に雨をはじく材料を敷いたり塗ったりすれば防水になる気がしますが、実はさまざまな防水材の掛け合わせや、使い方を駆使しないと防水効果を得ることが出来ません。

防水工事は、雨の侵入を防ぐことだけでなく、侵入した雨や内側に溜まる湿気をどう逃がすかということまで考える必要があります。

この掛け合わせは一つ間違えると、長尺シートやタキステップであってもサビや腐蝕を増殖させ、階段そのものが使えなくなることがあるのです。

だからこそ、塗装工事において作業計画がなによりも大事だといえます。

〔参考ページ:マンション共用廊下の長尺シートとウレタン防水〕

マンション共用廊下の長尺シートとウレタン防水工事

 

家の状態に合わない防水工事をする怖さ

業者によっては、自分が得意な方法でだけ工事する会社もあるため、建物の状態と合っていない塗装が施される場合もあります。

また長尺シートは10年耐久性があるとされ、タキステップも非常に持ちがいいとネットに書いてあることから「うちの階段もコレを貼ってください」と指定頂く場合がありますが、お客様の家に長尺シートが合うとは限らないのです。

ネットに出ている防水剤は、どれも施工した家に合っているからこそ、効果を発揮しています。間違った防水工事は、雨漏りの原因になるのです。

防水剤を選ぶ際には、『家の症状に合った』防水剤を選びましょう。

 

防水工事は費用がかかるということを知る

防水工事で一番ポピュラーなものは、ウレタン塗膜防水工事などの塗りものの工事です。

ただし、通常の塗装とは違い膜厚なども必要なため塗り回数が多く、塗装工事よりも〇倍の費用がかかります。

さらにここも間違いが多いのですが、普通の外壁用塗料と防水材は同じではありません。まったく別物のため、値段も違うのです。

普通の油性塗料を廊下に塗って、その上を人が何度も往来していたら、すぐに塗料が剥がれてしまうでしょう。

剥がれない効果があるのが、床用の防水材なのです。

さらに、長尺シート、タキステップなどは塗膜防水工事よりも費用がかかり、より確実な防水工事をするためにはさまざまなオプションが必要となります。

費用が安い工事は、いずれかの工程や材料の質を落としているため、防水効果が低くなることも。

先日とあるお宅に現場調査で伺った際にお客様が「うちは防水を塗ってある」とおっしゃっていましたので、どんな種類の防水材なのかよくよく見てみると、防塵塗料が塗ってあったこともありました。防塵塗料では、防水効果はありません。そのため前回の工事は安く工事することができたのでしょう。

〔参考動画:劣化を防止し屋上を保護するトップコート防水〕

私達塗装業者は、ある意味家の塗装工事における『総合診療科』のドクターです。家全体の症状を見て的確に患部を判断し、さまざまなアプローチで患部を治療するための方法を提案します。

想像して下さい。みなさんは、がんを治療するためにお医者さんかかった際に「もっと治療費を安くしてくれませんか?」と聞きますか?

それよりも、がんを治すためにどんな手術や薬があるのか詳しく聞こうとするでしょう。そして提案された治療法の中で、自分が出せる金額に見合った治療を受けます。

家も同じです。雨漏りが起きていたり、なにかしらトラブルが出ていたりする家というのは、がんに侵されている状態と言えます。

トラブルを補修し家を持たせるためにも、『相見積もり』を使ってそれぞれの業者がどのような工事をするのか具体的に聞きましょう。その上で、家に合った工事内容(治療法)を探してみて下さい。

防水工事は、家をこの先10年守るための大事な工事です。値段だけにとらわれて、工事内容を見誤らぬようお気をつけ下さい。

バルコニー避難ハッチの交換

By 他共用部

マンションのバルコニーにある老朽化して錆びが目立ち始めた鉄の避難ハッチ(避難ばしごを内蔵)の交換です。
古く危険な避難ハッチをアルミ製の新型避難ハッチに交換しました。
避難ハッチの交換を考えているオーナーさん必見です。

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マンションのバルコニーに設置される、避難ハッチは避難はしごが格納され、災害時に使用する大切な避難器具です。
サビなどで腐食した古い鉄製のハッチは、緊急時に使用できない恐れがあります。そのため、近年は耐腐食のステンレス製ハッチに交換が進んでいます。

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交換工事は、古いハッチの撤去からです。

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最初に上ぶたを外します。

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そして、避難はしごを撤去。既存の鉄製の枠に付いているボルトや金具を外します。

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鉄製の枠はそのまま付け替えに利用します。

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撤去の最後は底ぶたの取り外します。

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交換用のステンレス製の避難ハッチを上下から既存の枠にはめ込みます。

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この避難ハッチは松本機工のORIRO(オリロ―)という製品。避難器具は消防法の設置基準に合わせて、取りつけられます。

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上枠と下枠を繋いで固定します。

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取り付け具合いを確認したら、コーキング(シーリング)をして完了です。

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作業時間は1時間でした。

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腐食して安全性に不安があった避難ハッチを交換することによって安全性を回復しました。

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このブログは「バルコニー避難ハッチの交換」の動画を抜粋しました。実際の施工風景をご覧になりたい方は動画をご視聴ださい。

マンション大規模修繕 共有廊下の塗り替え

By 他共用部

横浜市神奈川区にあるマンション大規模修繕の現場。

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タイル洗浄と補修、爆裂補修、防水工事が終了して、外壁塗装作業を行っています。ローラーを使って共有廊下の手すり壁を塗装。

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共有廊下の天井の上塗り。

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塗装することによって 廊下が明るくなりました。継ぎ柄でローラーを延ばして塗る方法。

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塗装が終了したら養生をはがします。このあと、足場を解体したら大規模修繕工事は終了です。

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工事完了後の廊下の様子。

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このように大規模修繕をすることによりマンションは美しく甦ります。

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このように大規模修繕をすることによりマンションは美しく甦ります。入居者にとっても、マンションがきれいになると嬉しいですね。

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このブログは「横浜市でマンション大規模修繕 共有廊下の塗り替え」の動画を抜粋しました。実際の施工風景をご覧になりたい方は動画をご視聴ださい。

サビだらけのマンションの鉄部が3回塗装で甦る

By 他共用部

さびだらけだった4階建てマンションの鉄部が、一級塗装技能士の手によってピカピカに変身。

塗装前のマンションの窓手すり。

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錆びが外壁の中まで進んでいました。 鉄部がサビで膨張して壁面を押し出していました。

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ケレンを行ってさび止めの塗装を行いました。削った壁面をモルタルで補修します。

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クラックも多かったのでクラック補修をしました。

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鉄部のサビを落とします。住宅塗装では下地を整える作業をケレンと言います。

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カワスキ(スクレーパー)とナイロンたわしで錆びを落としていきます。

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さび止めの塗装。

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下塗り(さび止め)の完了。

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下塗りは、中塗り、上塗りとの親和性の良い同メーカの塗料を使用。

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一級塗装技能士による施工。

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窓の中塗りが終わり、上塗りも完了です。

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ケレン、さび止め(下塗り)、中塗り、上塗りが完了しました。錆びは酸素に触れることで酸化し進行します。酸化はおもに、外気と水分で進行します。ケレンとさび止めで錆びの進行を止められます。

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壁面のクッラク修正はこの後の塗装できれいになっています。鉄部による外壁侵食は食い止められました。

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ベランダの鉄部だけではなく、物干しも補修、鉄部の施工は完璧です。

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外壁塗装、壁面塗装に比べて、鉄部の劣化は進行が早いのです。早め、早めのメンテナンスが建物を守る唯一の方法です。

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このブログは「サビだらけのマンションの鉄部が3回塗装で甦る」の動画を抜粋しました。実際の施工風景をご覧になりたい方は動画をご視聴下さい。

7階建てマンション鉄部階段塗装を開始しました。

By 他共用部, 防水担当の日誌

7階建てマンションの階段の鉄部塗装を開始しました。

 

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築32年、1984年に建てられたマンションです。

目の前の相鉄線の踏切はすっかり様変わりしてしまい、橋げたの上に電車が通過する日もそう遠くないと思わせます。

 

まずは足場です。

もちろん今回は外壁は触りませんので、階段周りのみです。

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きれいなマンションですが、細かい部分を見てみると塗膜剥離やさびが出ています。

特に雨ざらしにされているこういう鉄階段は、他の場所より傷みが早くある意味仕方ないかもしれないですね。

もちろん施工はガッツリやらせていただます。

階段塗装のはがれ

 

 

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今回は階段裏まで雨水が廻っているため、長尺シートのシール補修も行います。

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そして昨日、今日と高圧洗浄です。

カビやこけがこびりついているため、こっちのほうが確実なのです。

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今回は違いますが、鉄骨階段の場合はこんな感じです。
ご参考に。

マンションの階段補修です

By 他共用部

改修・防水工事見積もり担当の多田です。

今日は朝イチに横浜市港北区の集合住宅で工事の段取りをしてから、
緑区のマンションの補修工事の立ち会いに行きました。階段の側面部が爆裂したのです。
マンションの理事長さん、役員さんがとても協力的な方で順調に作業が進みました。

爆裂の原因は外から雨が吹き込み、支柱の鉄部が錆びて、内部が膨張したことからです。

過去の事例としてはこの動画も今回とそっくりな事例ですね。

 

 

写真は補修の様子です。
上の写真は一週間前に元の形をモルタルで復元、形成したものです。
下の写真は本日、その上に塗装したものです。
塗料を元の色と合わせなければいけないので、色合わせが難しいです。

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今日はぽかぽか陽気で暖かったですね。日中は気温が20度まで上がったそうです。
明日からは寒くなるみたいですが、頑張りましょう。