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クラックのあるALC外壁を濃厚塗料で肉厚4度塗り

By 2013年11月21日1月 15th, 2023防水担当の日誌

4階建てマンションでのALC(軽量気泡コンクリート、または発砲コンクリート)外壁の塗装。

外壁の目地シーリング(コーキング)は傷みによって剥離している状態。壁には、あちこちにクラック(ひび割れ)が発生していたのですが、一部には塗料が乗りにくいシリコンシーラントという材料ですでに補修されていました。対策として、Uカットコーキングと言う手法で修復します。その他の細かなクラックには、シーリング材とパラテックスという高級補修材を充てんしてから塗料をたっぷり4度塗り(通常は3度塗りが基本ですが、今回は下塗りを2回しています)。下地からしっかりと補強することで傷みの進行を抑制し、塗装の耐久性を高めました。

Uカットコーキングとは、クラックの発生している箇所を電動工具のディスクサンダーでU字、もしくはV字型に切り込みを入れて修復する施工法。カットした部分にシーリング材を注入して、表面をモルタルで整えたら周囲の模様と馴染むようにパターン付けをしてぼかします。
下塗りには先ず、水のようにサラサラしているシーラーを塗布して下地と材料の密着性を高めました。次に、ひび割れ追随性能に優れているパーフェクトフィラーを塗布してクラックの発生を抑えます。この下塗り材は本来白いものなのですが、仕上げの色を鮮やかに発色させるために少し色をつけて淡いサーモンピンク色で塗っています。
中塗りと上塗りではオーデフレッシュSiという、高い耐久性を発揮するシリコン塗料を使用。メーカー規定以上の、ほぼ無希釈という濃厚さで塗っています。細部は刷毛で、全面はローラーで隈なく塗り上げて均一な厚膜をつけていきました。

濃厚な塗料を塗り重ねても出てしまう透けや掠れ。塗装を終えてからも入念に確認をして、ごく小さな箇所も丁寧に補修塗り(タッチアップ)。塗膜の厚みを一定にしながら、見栄えも整えて完成度を高めました。クラック補修部分も周囲と馴染む仕上がり。中塗りと上塗りではほぼ無希釈の材料を惜しみなく使用しているので、塗料の性能を最大限に発揮させる塗替えになったと思います。