今回は大田区の3階建てビルで行った、雨漏り補修工事について菊池がご紹介いたします。
最近ゲリラ豪雨などで雨漏り被害が拡大しており、お問合せを多くいただいています。
雨漏りは普段の雨でじわじわと影響が出るものから、ゲリラ豪雨や台風などで急に発覚するものまであり、どちらにせよ建物が傷むため放っておくことができません。
今回はそんな雨漏りでお困りの方に役立つよう、雨漏り補修工事についてご紹介いたします。
こちらのビルはオーナー様が丁寧にメンテナンスをされていたビルでしたが、やはり雨漏りの補修工事となるとご自身では完璧にできず、塗装職人にご依頼をいただきました。
雨漏りを止めるために補修工事だけでなく、補修後に雨水を浸入させないための防水工事、ウレタン密着工法なども行いましたのでご覧ください。
お客様がご希望の雨漏り補修工事をわかりやすく提案することの大切さ
築40年のこちらのビルは、7年前に屋上の防水工事をされたとのことでした。
現オーナー様はお父様からこのビルを引き継ぎ、丁寧にメンテナンスをされてきたそうです。
たしかに、現場調査でお伺いして屋上をみますと、あちらこちらにオーナー様の苦心の跡が見受けられます。
なんとかここまで雨漏りをしのいできたものの、昨今のゲリラ豪雨などで雨漏りが悪化し、プロに工事を依頼しようとお考えになったそうです。
依頼される際に何社かご検討されましたが、なかなかオーナー様の考えに沿った提案がなかったのだとか。
ある業者は、雨漏りの相談からトップコートの塗り直しについて提案があったそうです。
もちろん屋上の防水工事をして7年たっていたので、5年ごとにトップコートの塗り直しを提案するのは理にかなっています。
しかし、お客様が一番気にされているのは雨漏りです。
トップコートを塗り直しただけでは、雨漏りはなくなりません。
その他にも全体の塗装工事の提案や、フェンスの取り替え工事などの提案、さらには専門用語をつらつらと並べて工事の内容がさっぱり分からないものもあったそうです。
塗装職人では、まず雨漏り原因の補修工事をわかりやすくご提案いたしました。
菊池は雨漏り診断士の資格を所有しておりますので、こうした観点からも雨漏り原因についてさまざまな角度からお伝えをさせていただいています。
お客様は塗装職人の説明を聞いて、悩みを解決するご提案に弊社への依頼を決めてくださったそうです。
現場調査の際に脱気筒の上蓋を外すと、中に水がたぷたぷと入った状態でした。
これは防水層の中に雨水が浸入していることを示しています。
本来であれば補修工事をしてから再度防水シートの張り替え工事をすることで状況を改善させることが望ましくはありますが、お客様としては雨水の浸入箇所を押さえて最小限で工事費用を抑えたいとのことです。
そこで、水の浸入を塞ぐことで防水シートの下に入り込んだ水が乾燥し治まっていく方法をとることにしました。
さらに、お客様としては屋上のフェンスをすべて撤去して雨が入り込みやすい箇所をなくしたいとご希望でしたが、このビルの屋上は塔屋があり、人が簡単に立ち入ることのできるタイプの屋上です。
その場合、建築基準法でフェンスの取り付けが定められています。
そこで塗装職人としては、お客様のご希望があればフェンスの撤去は行えるが、フェンスの撤去をしてしまうと消防点検などがあった際に再度フェンスを取り付けるように指導が入ることがあるとお伝えしました。
それを聞いたオーナー様はご納得され、今回はフェンスの全撤去はしないことになったのです。
しかし、このフェンスですがよく見るとフェンスの下段部分にもう一段アルミの補強材が張り巡らされています。
オーナー様はフェンスの強度をあげるためのものと考えていらっしゃいましたが、職人がよく見たところ、どうやらフェンスの下の隙間が大きいのでボールや物が落ちないようにするためのものではないかと考えが至りました。
もしもこれを取り除ければ、一つ雨水の浸入箇所を排除することができます。
さらに、このアルミの補強材は架台(フェンスを固定する台座)に密着をしており、これでは密着防水工事ができません。
そこでまずはこちらの補強材を取り除き、密着防水工事を行うことにしました。
防水工事が終わったところで補強材を取り除いた際に、どれだけフェンスの強度が変わるのか試し、万が一強度が下がる場合にはオプションで再度補強材の取り付けを行います。
オプションにした理由は、補強材を取り除いた際に強度が変わらなければ工事費用を少しでも安くすることができるからです。
このようにして、今回は雨漏りの補修工事と部分的な防水工事をすることとなりました。
実際の雨漏り補修工事、ウレタン密着工法
現場調査が終わったら、工事に取りかかります。
今回は足場を建てずに行いました。
最初にフェンス下のアルミ補強材の撤去です。
撤去したところフェンスの強度は変わりませんでしたので、こちらは外したままにすることとなりました。

次に、雨漏りを起こすフェンスの支柱下部にグラウト(専用のエポキシ樹脂)を注入します。これによって架台部分に雨水が入り込まないようになりました。
エポキシ樹脂を注入した部分から少し離して支柱に水抜き穴を開け、フェンス上部から入った雨水が穴から排出できるようにします。

さらに架台にはウレタン密着工法を行いました。
プライマーを塗り、ウレタンの1層目を塗り乾くのを待って2層目の塗布、最後にトップコートを塗ります。

最後に、屋上の下側に屋根部分となるひさしがあり、そこにクラックがあったのでクラック部分をUカットして、エポキシ樹脂モルタルを注入しました。
通常であればこの上から塗装をすることで壁面が美しく仕上がりますが、今回はあくまでも補修工事優先ということで塗装工事はせず仕上げることにしました。

そのため壁にくねくねとした補修跡が残りましたが、オーナー様のご了承を得て工事は終了となりました。(グラウト注入を実施しましたが、過去に何度か触れているので割愛します。)
これで、雨漏りを回避するための補修工事・防水工事は終了です。

雨漏りが発生したら素早くご相談を
雨漏りは発生してから時間が経つと、原因を見つけることが困難になります。
雨漏りが発生したら現場調査をして、少しでも早く水路を見つけることが大切です。
そして、雨漏り補修工事はプロの判断を仰ぐことが、早めに修復する近道です。
今回は階段室から直接外に出られる屋上だったため、足場を建てることはありませんでした。足場を建てない選択肢の中では最善の工事ができたと思います。
架台からの水の侵入、外壁のクラックからの水の侵入を的確に補修し、防水工事することで雨漏りを抑えることができました。
このような足場を建てない防水工事のブログをご覧になると、「うちも足場を建てずに防水工事をしてほしい」とおっしゃる方がいます。
しかし、雨漏りの補修工事はともかく、その後の防水工事は場所によって足場が必要なものもあるのです。
足場が必要な防水工事箇所で意外なのは、バルコニーの防水工事でしょう。
足場を建てる必要があるというと、多くの方が驚かれます。
「足場など建てず、家の中を通って窓から出て工事すればいいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃいますが、防水材や塗装剤は臭いがあり、万が一お部屋の中にこぼしてしまうと大変です。
部屋の中で塗装剤を持って移動するだけでも、かなり臭いが残ります。

また職人が、作業着でお家の中を移動するのもあまりよくありません。
作業着は毎日洗っているものの、工事の過程でさまざまなものが付着しています。
工事の前や簡単な工事であればそこまで汚れを気にする必要はありませんが、工事の途中途中で移動が必要となると、やはり家を汚してしまう可能性はゼロではありません。
部屋を汚してはいけないという思いは、作業の効率を下げます。
そのため、どんなに小さな場所だとしても、工事がある程度の規模の場合、防水工事や塗装工事には足場設置が必要となるのです。
塗装職人はお客様の想いを汲んで、無駄な工事はしません。
しかし、最低限必要な工事は提案をします。
今回のフェンスの撤去相談についても、最後の判断はお客様にお任せしますが、闇雲にフェンスを撤去してお客様が再度取り付けなければならない事態にはならぬように配慮します。
お客様に必要な工事を提案するのが、塗装職人の工事です。
これまでの経験と技術を駆使して提案いたします。
